ヒコロヒーの初脚本ドラマ「トーキョーカモフラージュアワー」(テレビ朝日系)で松本怜生演じるバー「エル」の経営者でありバーテンダーの亮くんのダメ男ぶりが、笑えるほどすがすがしいと注目されているようだ。
放送中の橋本環奈主演NHK朝ドラ「おむすび」では、結(橋本)が糸島東高校で書道部に入部するきっかけとなった好青年の風見先輩こと風見亮介を演じていた松本。だが、今作では妻子があるにもかかわらず、女の子を落としまくっているモテモテぶりがすさまじいのだ。
さらにダメ男といえば「小説書く書く詐欺」を口にすることが多いのだが、もちろん亮くんも「書く書く詐欺」を絶賛実施中だ。ヒロイン・曽根ちゃん(片山友希)の同僚・目黒ちゃん(樋口日奈)は、そんな亮くんにまんまとだまされている女の子の1人だ。第2話では、ほかの女の子との逢瀬に忙しい亮くんは、目黒ちゃんからLINEを連打されても既読無視。電話がかかってきてももちろん出ることなく、久しぶり会った時にそのことを質問されると「マインドトラベルしてたんだ」と返答。思考で自分をまったく違う世界に追い込むことで、リフレッシュもできるし違う観点から物事を解釈することができる、などと、しょうもないことをかっこよく話し、目黒ちゃんのことを煙に巻くだけでなく「ステキ」と思わせてしまう。
これぞダメ男のカガミであり、視聴者からしてみれば、おかしくもあり、すがすがしくもあるところだ。それをすんなり演じている松本の演技力の幅広さに拍手を贈りつつ、もっといろいろなキャラを演じるであろう今後が楽しみだ、
(津島修子)