阿部寛が主演を務める日曜劇場「キャスター」(TBS系)の第3話が4月27日に放送され、平均視聴率は10.9%だった。
初回は14.2%と、高視聴率をマークしたが、第2話は11.7%と徐々に失速している、とはいえ、今クールの中で2ケタをキープし、独走中であることは間違いない。
この日は、11年ぶりに民放キー局のドラマに“復帰”した女優の「のん」が話題になり、放送を楽しみにしていたファンもいた。
のんが演じたのは、新たな万能細胞であるiL細胞を発表した大学の研究員・篠宮楓。この画期的発見で、再生医療に革命を起こすとして一躍注目を浴びたのだが、実験データの改ざん疑惑が浮上し、窮地に追い込まれてしまう。
報道陣に囲まれ、質問攻めにあう中、篠宮は悲痛な面持ちで「iL細胞は存在するんです」と、訴えるのだった。
このシーンは、2014年の理化学研究所・小保方晴子氏による論文を契機として起きたSTAP細胞問題を思い起こさせた。小保方氏も当時、記者会見で問われた時に「STAP細胞はあります」と主張していた場面を彷彿とさせた。
視聴者からは「小保方さんをネタにして大丈夫なの?」「小保方さんを傷つけてる気がする」など、心配する声があがった。
「ドラマでは篠宮の上司・栗原誠(井之脇海)が自殺未遂をするシーンがありました。実際にSTAP細胞問題の時も、小保方さんの上司がみずから命を絶っています。これらを鑑みると、この問題をドラマのネタにしてよかったのかどうか、制作サイドの倫理観が問われました。ドラマの結果として篠宮は研究員に戻れましたが、STAP細胞問題を蒸し返した感は否めないですね」(テレビ誌ライター)
スキャンダルが報じられた主要キャストの1人・崎久保華役の永野芽郁も話題になった今回。報道姿勢を問うドラマなだけに、今後の展開が注目される。