ネット上での評判が影響してか、第5話にして視聴率が微増し始めたのが、松たか子主演のドラマ「カルテット」(TBS系)だ。
真紀(松たか子)、すずめ(満島ひかり)、家森(高橋一生)、別府(松田龍平)で構成される四重奏ユニット「カルテットドーナツホール」の奇妙な共同生活を描くストーリーは、第一章が終幕。21日放送回からはいよいよ第二章がスタートする。
そんな第5話で話題となったのが、カルテットドーナツホールが定期演奏するライブレストラン「ノクターン」のアルバイト定員を演じる吉岡里帆の悪女っぷりだ。劇中では人の弱味につけこんで、心をかき乱す暴力的な女として描かれているのだが、ネット上では「真紀を問い詰めるシーンに嫌悪感」「テレビに向かって『このクソガキ』って声が出ちゃった」など、視聴者も彼女の演技に感情を揺さぶられているようだ。
芸能ジャーナリストも「悪女の演技は簡単そうで難しい」と言って、吉岡を絶賛する。
「悪人顔をするのは簡単ですが、悪びれもせずに“悪”を演じるのは難易度が高い。しれっとした表情で毒を吐いたり、平然と相手を追い込むような演技をする必要がありますから。そのためには、中途半端ではない“突き抜けた演技”が要求されます。その点で、吉岡の演技は光っていますね」
いまや「悪女」といえば菜々緒の代名詞となっているが、テレビ誌のライターは吉岡との違いをこう語る。「菜々緒は完璧な美人顔の悪女。一方、吉岡は平凡でどこにでもいそうな悪女。そして、本当に怖いのは後者です。それを演じきっている吉岡には、菜々緒超えも期待できますね」
まだ視聴したことがない人は、「第二幕」からでもチェックしてみてはどうか。