春ドラマの視聴率が出揃った。トップ10を見ていくと、注目すべきはテレビ朝日の「緊急取調室」と「警視庁・捜査一課長」が1、2を独占。4位に「警視庁捜査一課9係」。TBSは「小さな巨人」が3位、「あなたのことはそれほど」が7位。日本テレビは「フランケンシュタインの恋」が6位で、「母になる」「ボク、運命の人です。」が8位と9位。フジテレビは5位に「CRISIS」、10位に「貴族探偵」がランクインした。
それにしてもなぜ、フジはここまで凋落してしまったのだろうか? 元社員は「すべては“栄光の80年代”を忘れられないから」と言う。
「視聴率三冠王を連発していた1980年代の感覚から変わっていない。“自分たちの感覚が正解。ちょっと先を行ってるだけなんだよ。ついてこれない視聴者はしょうがない”って思ってるフシがある。そんな考えに、外部制作スタッフが苦言を呈しようものなら外されてしまう。外された会社は必死に他局に企画を売り込んで“フジを見返す”ことに躍起になりました。フジという“泥舟”から次々と降りて行ったんです」
「驕れるもの久しからず」。この言葉こそが、現在のフジテレビの窮状を言い当てているのではないか。