「ひふみん」こと将棋の現役最高齢棋士の加藤一二三・九段が竜王戦6組昇級者決定戦で破れ、規定により同日付で引退となった。これを受け、将棋ファンからは早くも「ひふみんロス」の声が上がっている。
それにしても、加藤九段はなぜここまで愛されているのか。
「加藤九段は14歳7カ月でプロデビュー。これは藤井聡太四段に塗り替えられるまでの最年少記録です。しかも18歳で最高クラスのA級に昇級し八段に。驚異的なスピード出世で。“神武以来(じんむこのかた)の天才”と呼ばれました。その一方で、愛くるしい笑顔、長すぎるネクタイ、鼻から飛び出さんばかりの真っ白な鼻毛……など言動も外見も極めて個性的。どこか憎めない、将棋界きっての愛されキャラといっても過言ではありません」(スポーツ紙記者)
ネット上には「やめへんでぇ!」という引退を惜しむ声から、「断鼻毛式やって」「後期高齢者をイジメすぎ」といった、いかにも加藤九段へのはなむけに相応しい酔狂な書き込みが続出した。
ご存知のように加藤九段は、中学生プロ棋士・藤井聡太四段の連勝記録の端緒を開いたデビュー戦の相手。しかし、10日に放送されたバラエティ番組「こんなところにあるあるが。土曜あるある晩餐会」(テレビ朝日系)に出演した加藤九段は、その対局について「私が1回勝つチャンスがあったのを、(自分が)逃して負けたんです」と向こう意気の強いところを見せた。
現在将棋界は、扇子やクリアファイルがバカ売れするなどちょっとした“藤井四段特需”。だが、人気なら加藤九段も引けを取らない。引退グッズでも発売すれば、売上で藤井四段にリベンジできるかも。