結婚して9年。夫とは仲むつまじく、何ら波風の立たない穏やかな生活を過ごし、仕事も順調‥‥そんな37歳の会社員女性が、こんな告白をしてくれた。
「実は私、夫とは別の男性がいるんです。結婚してから今までに、4人‥‥」
もちろん夫にはまだ知られていないという。
「カレに対しては特に恋愛感情はないんです。あえて言うなら夫は人間、カレは男として見ている、という感じです。カレと会うのは月に2回くらい。夜飲みに行ったついでにサッとホテルで済まして帰るというパターンですね。お泊まりはナシ」
いわゆる“夜のフレンド”という関係だそう。
あるマッチングサイトの調査によれば、男性の20.9%が「既婚者と恋愛をしたことがありますか?」という質問に「はい」と解答。現代社会において、昼顔妻はかなり増えている様子だ。しかし、実際に不倫をしている妻たちに話を聞くと、ドラマのようなドロドロな恋愛というよりも、割り切ってコトを楽しんでいるだけという人が意外に多い。
結婚6年目の会社員女性(35)の場合はこうだ。
「フレンドを2人、掛け持ちしています。夫との生活は、家事は完全に分担。日常生活や先々の人生を支え合う仲間という感じですね。フレンドのほうはたまには非日常的な空気を楽しみたいという、ガス抜き的要員。仕事でたまったストレスを家でホッとして解消するか、非日常的な夜で解消するか、選択肢が2つあるという感じです」
さらに、結婚24年目の会社員女性(49歳)は、子ども1人を育て上げたうえで、カラダの関係を楽しんでいる。
「子どもは今年で21歳の大学生。家を出て、ひとり暮らしをしています。夫とはケンカはないし不満もありません。でも、夫はもうパパとしか思えないかな。男じゃないですね。30代のセフレと遊んでいると“自分が女だ”という自覚を久しぶりに持てる気がして。別にその人との将来は何も考えていないし、会うのはときどきでいいんですけど」
いずれも共通しているのは専業主婦ではなく、会社員として社会に出て稼いでいるという点。また夫や夫婦生活に不満はないどころか、「ともに支え合ってうまくまわっている」という点。ただ、夫婦生活に関しては「夫を男だと認識できない」ケースである。また彼女たちは口々に、「夫も私のことを女だとは思っていない」と言う。
夫婦生活はいわゆる「日常生活」を基軸にお互いが穏やかに、ラクに生きるためのもの。そしてセフレとの時間は、女として非日常的な刺激を楽しむスパイス。恋愛に落ちて「日常生活」を壊すほどのものではない、と割り切っている女性たち。
女性も男性と同じように働き、家事・育児を分かち合うようになった現代社会。家庭にも男女平等が入り込んだ結果、「夫は男ではなく、仲間」という感覚になってきているのかもしれない。