謝罪は毎度するが、全く懲りていないようだ。
8月29日放送のフジテレビ系情報番組「とくダネ!」で、前日に放送した京都府議の荒巻隆三議員にまつわるトラブルについて、「事実の確認がとれないまま報道しました」と謝罪した。しかもその放送は“荒巻議員が妻への暴行で書類送検された”“警察にストーカー登録されている”といった名誉棄損で訴えられてもおかしくない内容。ちなみに、妻側の告訴を受けた京都府警は29日付で荒巻府議を書類送検したが、28日の放送は明らかにフライングだ。
「フジテレビといえば、5月放送の『ワイドナショー』で、ネット上のネタツイートを引用し、宮崎駿監督が実際には発言してはいない引退発言集を紹介。6月放送の『ノンストップ!』では、またしてもネットのネタ画像に釣られて、人気の氷菓『ガリガリ君』(赤城乳業)の『火星ヤシ味』という実在しない味を紹介するなど、情報番組での誤報が目立っている。
『とくダネ!』でも7月27日放送回で、一般男性のインタビュー画像を医師法違反容疑で逮捕された“容疑者”と間違えて放送。さらには、8月には台風5号に関する取材で、川が氾濫した動画をSNSにアップしていた一般人にツイッター上で使用許諾申請。午前8時の放送までに返答がない場合は、公共性の高い映像として使用させてほしいと一方的な言い分をぶつけて批判を集めています」(エンタメ誌ライター)
同局の宮内社長もこのミス連発の事態に7月の定例記者会見で「テレビジャーナリストとしての基本ができていないといけない。現場の末端まで徹底したい」と変革の意思を見せていたが、状況はあまり変わっていないようだ。
「『とくダネ!』は6月に『拡散“フェイクニュース”の脅威』と題して、ネット上のデマ情報の見分け方を特集していましたが、その時も世間の人々から失笑を買っていましたね」(前出・エンタメ誌ライター)
目先の“とくダネ”に飛びついて、冷静な判断力を失ってしまったのだろうか。
(田中康)