9月15日放送の情報番組「モーニングショー」(テレビ朝日系)で、金曜コメンテーターの長嶋一茂が番組終盤に暴走するシーンがあったが、同局アナウンサーの宇賀なつみがうまくまとめたとして評価を上げている。
この週は11日から夏休み入りしているメインMCの羽鳥慎一に代わり、宇賀アナが1人で進行を務めていたが、同日朝に北朝鮮がミサイルを発射。北海道上空を通過し、襟裳岬の東方約2200キロメートルの太平洋上に落下したニュースを受け、番組は急きょ内容変更して、この問題を中心に報道した。
「よりによって、この一大事のコメンテーターが一茂?」と視聴者は違和感をおぼえたようだが、案の定その不安は的中した。
「番組の途中から一茂は少しおかしな感じでした。北朝鮮のミサイルを強引に野球のビーンボール(投手が故意に打者の頭部を狙って投げる球)にたとえ、『ビーンボールであれば動じなければいい。松井(秀喜)選手はビーンボールが来ても動じず、次に内角高めのボールが来ても打ちました』など、独自の理論を展開しました」(テレビ誌ライター)
このあたりから、スタジオにはドン引きの空気が漂っていたが、一茂はさらに「(ミサイル発射は)結局、ビーンボールかそうじゃないかの話」とダメ押し。そして最悪の事態は番組のエンディングに起こった。
一茂が突然、「広島がマジック1、ソフトバンクがマジック1なんでね。北朝鮮のミサイルごときでギャーギャー言うなと、ハイ」と発言。誰もリアクションを取れない中、宇賀アナは「あと皆さん、台風にもくれぐれもご注意ください」とさらりと受け流し、何事もなかったように番組を締めくくったのだ。
番組を見ていた視聴者からは「さすがプロのアナウンサー。一茂が暴走しても動じないのね」「生徒がわけのわからないことを言っても、完全スルーして話を続ける先生みたい」「長嶋より20歳も年下だけど、お母さんみたい」など、羽鳥のいない中、“猛獣”をさばいてみせた宇賀の手腕に評価が集まっている。
一茂のビーンボールにも動じず、軽々と打ち返した宇賀アナの完全勝利といったところか。