ダイエットに励む女性は多いですが、生理前に、いつもより食欲が旺盛になることはありませんか? 普段の食事を思ったよりたくさん食べ過ぎてしまったり、お菓子を一人でいくつもたいらげてしまったりして、後悔した経験のある人は多いかもしれません。
なぜ生理前は食欲が増して、食べてもすぐ空腹になってしまうのでしょうか。肥満外来の医師である佐藤桂子さんによると、生理前は黄体ホルモン(プロゲステロン)が多く分泌され、身体が栄養や水分をためこもうとすることが原因の一つだといいます。赤ちゃんを育てる身体づくりの準備のために、せっせとエネルギーを取り込もうとしているのです。これにより、食欲も増してしまうというわけです。
また、久留米大学医学部看護学科母性看護学准教授の田中佳代さんによると、黄体ホルモンが増える生理前の時期は、血糖値が上昇しやすくなるといいます。そして、さまざまな影響から食ベ物の好みが変化したり、食べる量が増えたりすることもあるのだそうです。
とはいえ、ダイエット中だとしても、生理前のこの時期は、無理に食欲を抑えるのもよくないといわれています。食べ過ぎはよくありませんが、適度に食欲と付き合いたいものです。ただし、お菓子よりも、健康的な食事を適度に増やすほうがよさそうですね。