フィギュアスケートのGPシリーズNHK杯が11月10日に開幕する。日本のエース、羽生結弦選手も出場するが、ライバルとなる宇野昌磨選手、ネイサン・チェン選手、ボーヤン・ジン選手、ハビエル・フェルナンデス選手は出場せず、出場を予定していたパトリック・チャン選手も棄権を表明。羽生選手の独壇場になるのではというのが大方の予想だ。
羽生選手は、自分も出場選手もノーミスで完璧に滑ったうえで圧倒的に勝ちたいと、常々口にしている。ライバルなき大会に物足りなさを感じることはないのか。
「羽生選手に関しては、そういうレベルを超えているでしょう。先のロシア大会で2位に甘んじた内容を完璧にこなすことしか考えていないと思いますよ。前回は冒頭の4回転ルッツを成功させたことが収穫でしたが、今回はどこまで完成度を高められるかだけを考えているのではないでしょうか」(スポーツライター)
羽生選手自身も、インタビューで「成功してもしなくてもというのは大嫌い」「どんどん挑戦して、とにかく成功できるように、絶対成功してやるという気持ちを常に持って挑みたい」と語っている。相手がどうこうではなく、常に自分自身と闘い、挑み続けることが羽生選手の身上であり、真骨頂なのだ。
NHK杯といえば、今季と同じ「SEIMEI」で歴代最高得点をマークした大会。今回も、自分自身を超える演技を見せてくれるに違いない。
(芝公子)