フィギュアスケートGPシリーズ2017のカナダ大会の直後に、緊急手術を受けていたオーサーコーチ。ハビエル・フェルナンデス選手が出場したGPシリーズの中国大会にも、羽生結弦選手が出場を予定していたNHK杯にも帯同することはなかった。
「中国大会には帯同できませんでしたが、同じ頃にカナダで開催された若い選手の試合に帯同していたようです。今はもう元気になって、フランス大会では羽生選手のケガに関する取材も受けていました。腹腔鏡手術とはいえ、体に負担のある海外の長旅はしばらく避けていたのでしょう」(スポーツライター)
しかし、中国大会のハビエル・フェルナンデス選手は6位。同大会の女子に出場したガブリエル・デールマン選手もSPは1位だったが総合で6位。羽生選手はNHK杯公式練習でケガをして欠場。オーサーコーチの不在が影響したのではないかという気がしてしまうのも仕方があるまい。
「影響はゼロではないでしょう。トップ選手であればあるほど手取り足取りの技術的な指導はせず、選手の自主性に任せ、必要なところで的確なアドバイスをし、メンタルのケアをすることがメインになってきます。特にオーサーコーチは繊細なケアに定評がある。いつもとちょっと違う調子を見て取ると、その時に必要なことを魔法のような言葉でささやいて選手を導くのです」(前出・スポーツライター)
選手を平静な心で演技に臨ませることこそが自分の役割というオーサーコーチだけに、病気のためとはいえ大事なGPシリーズに帯同できず、教え子たちが結果を残せなかったことを残念に思っているのではないだろうか。
(芝公子)