親子の関係、上司と部下の関係など、人を育てる際に欠かせないことの一つといわれているのが、「ほめる」こと。でも、ほめることは確かに大切だとは分かっていても、いつどこで何をほめたらいいのか迷うことはありませんか。
心理学者の本明寛さんの著書「ほめ上手・叱り上手:人を育てる対話術」(PHP研究所刊)では、ほめるチャンスが解説されています。ほめるタイミングを間違えると、効果が少ないそうです。では、相手を育て、元気にするほめどきとは、どんなときなのでしょうか。
本明先生によると、相手がよいことをしたときと、それが反復されたときに、ほめるといいそうです。また、他の人とは違った独創的なやり方をしたときや、ものの考え方や価値観について自分なりの主張をしたとき、集団のメンバーとしての意識が示されたときなども、ほめどきだそうです。
よいことをしたときだけでなく、こうした細かい行動についてもほめることで、レベルが高いほめ上手になれそうですね。
医師の吉田たかよしさんは公式ブログで、ほめるということは脳科学的にいうと、相手の脳機能を鏡に写すように読み取る、「ミラーニューロン」という鏡神経細胞を使って発達すると述べています。ほめる能力を上げたいなら、自分がほめられてうれしかった経験を思い出すと、ほめる能力が急激に上がるといいます。なぜうれしかったのか、分析するといいそうですよ。
家庭や会社などで、親子関係、人間関係に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。