物語が後半に突入し、徐々に盛り上がりを見せているNHKの朝ドラ「わろてんか」だが、主人公である女興行師・北村てんを演じる葵わかなの評判がなかなか上がってこない。
「いつも同じような笑顔の無難な演技に見えます。娘時代のてんと中年になったてんの見た目もさほど変わらず、彼女がどんな風に成長したのかもわかりにくい。葵さんのせいだけではないと思いますが、感情移入しにくいヒロインですね」(テレビ誌ライター)
対して注目を浴びている存在が、女漫才師・リリコを演じる広瀬アリスだ。2月5日から10日はリリコが漫才師としての手応えを掴むストーリーで、リリコが主役の週だった。
「艶やかな着物に負けていない広瀬さんは美しく、画面がパっと華やいでいました。てんのキャラクターはいまいちよくわかりませんが、気が強くクセのあるリリコはキャラも立っています。劇場にいる観客から喝采を受けたとき、その潤んだ瞳でリリコの感激した気持ちが伝わった。広瀬さん、こんなに演技がうまかったのかなと。その後てんのアップに切り替わりましたが影は薄かった。脇役が主役を食う典型だったと思います」(前出・テレビ誌ライター)
視聴者からも「リリコの光り方がすごい」「主役が完全に食われてる」「脇役が目立つドラマって‥‥」といった感想が目立った。
物語は終盤に向かうが、次は主役である葵わかなが輝く番だ。
(笠松和美)