視聴率の低迷が叫ばれて久しいフジテレビの立本洋之編成部長が「非常事態」宣言だ。3月5日に行われた4月の番組改編発表会見で危機感を露わにした。
立本部長は開口一番「フジは変わらなければ、変えなければ生き残れないという決意表明を、この場でさせていただきます」と発言。続けて「全社、不退転の決意で今回の改編に臨んでいます。簡単に好転しないとは思いますが、良くなるきっかけ作りとして1%どころか0.1%でも視聴率を上げていきたい」と語った。
改編スローガンは「変わる、フジ 変える、テレビ」。大きな改編としては、20年以上の長寿番組「とんねるずのみなさんのおかげでした」を坂上忍がMCを務める「直撃!シンソウ坂上」に、「めちゃ×2イケてるッ!」の後番組に東野幸治MCの体験型バラエティ「世界!極タウンに住んでみる」を据える。また、BSフジで放送されていた「クイズ!脳ベルSHOW」が早朝4時からの地上波に昇格する。変更率は全体の3割近くに及び、同局にとって“歴史的改編”になるという。
「1980年代のフジテレビは、名プロデューサーの横澤彪氏による『笑っていいとも!』や『オレたちひょうきん族』などバラエティ番組が大当たり。年間視聴率三冠を獲得しました。キャッチフレーズも“おもしろさ”を前面に打ち出していましたが、11年に三冠を日本テレビに奪われてからは、キャッチも“フジテレビとは”などと漠然としたものになった。4月からは林修氏や梅沢富美男の冠番組が始まりますが、坂上を含めオジサンばかりでフレッシュさに欠けますね。本当に変わりたいなら他局の焼き直しではなく、新たな人材を見出しプロデュースするべきでしょう。ネット上には『土8はテレ東の出川にごっそり取られそう』との予測も出ています」(テレビ誌ライター)
果たしてフジの“不退転の決意”は功を奏すのか?