ダイエットのために食事の内容や量を見直し、糖質制限やカロリー制限を行っている人もいるかもしれません。最近は糖質オフの食品も多く売られていて、食事内容を工夫しやすいですよね。しかし、糖質オフや糖質ゼロと表記された食品は、必ずしも低カロリーとは限りませんよ。
■糖質とカロリーの違い
糖質は、炭水化物が分解されたもの(炭水化物から食物繊維を取り除いたもの)。炭水化物は、米やパン、麺類などの主食に豊富な栄養素で、体内では主にエネルギー源として活用されます。生命を維持する体内の働きや体を動かすために欠かせない栄養素である一方で、過剰に摂取すると体脂肪として蓄えられます。
一方、カロリーはエネルギーの単位。1リットルの水の温度を1℃上昇させるのに必要なエネルギーを、「1kcal」としています。カロリーは、糖質だけでなく、たんぱく質や脂質にもありますから、糖質が少ない食品だからといって、カロリーも低いとは限りません。
■糖質が少なくても…
食品1グラムにどのくらいのカロリーがあるかというと、炭水化物とたんぱく質は約4 kcal、脂質は約9 kcal。糖質の含有量が少なくても、たんぱく質や脂質が多く含まれていれば、その分カロリーは高くなります。
■「糖質ゼロならいくらでも食べていい」は間違い
ダイエット中でも、糖質は体脂肪を燃焼させる運動をスムーズに行うためのエネルギー源として不可欠。食べ過ぎは禁物ですが、糖質カットのし過ぎはよくありません。糖質が豊富な食品も、カロリーが高い食品も、摂り過ぎれば太ってしまいますが、生命維持のためにはなくてはならない存在です。「糖質オフ」の表示を見ると、つい「これならいくら食べても平気」と安心してしまいますが、そうではないことを念頭に入れ、上手に活用したいですね。
(美容・健康ライター Nao Kiyota)