○○ができたら、ゲームを買ってあげるね──この言葉がきっかけで子どもがゲームにどハマりし、それ以外のことに集中できなくなってしまったという相談が増えました。子どもに一度でもゲームを与えてしまうと、使用時間などのルールを設けてもなかなか守れなくなってしまうのが恐ろしいところ。もちろん、悪いことばかりではありませんので、バランスを取りながら与えていきたいものです。そこで、子どもに与えたい・与えたくないおもちゃとゲームについて、お話ししたいと思います。
■幼少期にたっぷり遊んでおきたいおもちゃは?
立体パズルや膨大な量のピースでできているパズル、自分で組み立てるフィギュア、LEGO、迷路…。これらの「手を動かす」ものや「自分で自由に生み出す」遊びは、子どもにとってはとても貴重な経験となります。自分の思い描いたものを形にしたり、これからどうなるかを想像したりすることで、思考力を鍛える効果が期待できからです。また、形のあるものに触れ、さまざまな方向から見たり感じたりすることで、立体のセンスも磨かれます。手先の器用さは知能を高めるのにも役立ちますから、ぜひ、これらのおもちゃでたっぷり遊ばせてあげてください。
■受け身のゲームはご用心
何も考えることなく、進んでいく画面に出てきた敵をやっつけるだけのゲームには注意したいですね。そこに何かを生み出したり、もっといい方法がないか思考を巡らせたりする必要がないならば、子どもたちは考えることをやめてしまうからです。敵のキャラクターとはいえ、人や動物を殺すことでクリアしていくゲームが、心にとてもいい影響を与えるとは思えません。
■外に遊びに行かせることも大切
自然の中で、遊びに使う“モノづくり”から始めることができる外での遊びは、頭と体を全力で使うことができるのでオススメです。猫背状態に縮こまって画面と格闘しているのではなく、外でのびのびと体を動かしながら遊んだ方が、全身に血液が行き渡り、脳も活性化しますよ。
同じ遊びの道具でも、何を使わせるか、どんな活用をするかでその効果は変わります。おもちゃやゲームを効果的に与えることで、受け身の姿勢でおもしろいことを待つのではなく、自分でおもしろいこと(モノ)を生み出せる人になって欲しいですね。
(Nao Kiyota)