子どもの頃に「思いやり力」を身につけると、社会で活躍できる!?

 我が子に「どんな大人になって欲しい」ですか? 「目の前の人に優しくできる人」「相手の気持ちがわかる人」「目の前の人を幸せにできる人」……。いろいろと出てくると思いますが、大人として、社会や家庭内で求められる力の一つに、「思いやり」があるのではないでしょうか。

■思いやる=相手の気持ちをイメージする力

「思いやり」とは、相手の身になって考えること。「気遣い」といわれることもありますが、必ずしも“自分を抑えて相手の利益を優先する”ことを指すわけではないでしょう。例えば、チームで何かを成し遂げようとしている組織の中では、「報告・連絡・相談」の量や質を“察して調節する力”が問われます。

「事前に一言伝えてくれれば全く問題にならなかったのに、なぜ今まで何も言わなかった?」「確かにあのときやりとりは終わったけれど、最終的にどうなったかは報告してくれてもよいのでは?(なぜこちらからまた確認しないといけないんだ…)」

 相手が思い描いていた情報を渡すことができないことで、チームで円滑にものごとを進めることができなくなる。このようなケースの多くは、“相手が何を欲しているか”を察することができないことが問題にあるのです。

■思いやり力=イメージ力

「あの人があの役目で困らないためには、この情報が必要なのではないか?」と判断するためには、相手の身になって、その状況をありありとイメージする必要があります。そのためには、「自分だったらなんとかするから大丈夫だろう」ではなく、「よりスムーズに、相手に負担をかけないようにするには」という視点が必要ですし、「自分の常識が相手の常識とは限らない」ことを認識する必要があります。

■イメージ力はコミュニケーションの中で育む

 家族や友人、身近な大人とのコミュニケーションには、イメージ力を高めるチャンスがたくさんあります。「そういえば、あの人は困っていないかな?」「今向こうの役割を手伝いに行ってくれた人がいるけれど、足りているかな?」などのように、見えない状況を想像し、どんな行動を起こすかを考える時間を作りましょう。

 思いやりのある子を育むには、子どもに「どう思う?」と投げかけてあげることが第一歩です。考えることなしに、考える力は高まりません。目の前にあるもの以外のものごとについて語り合い、ぜひ、思いやり力を育んでくださいね。

(美容・健康ライター Nao Kiyota)

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