新生活が始まる春から初夏にかけての時期は、不慣れな新しい環境で“頑張り過ぎて”しまいがち。知らず知らずのうちに体内のビタミン・ミネラルを消費し、疲労を悪化させてしまうケースが多いようです。健康でハツラツと過ごすためにも、代謝UPをサポートするビタミン・ミネラルは不可欠なんですよ。
一方、日本で初めて栄養療法専門クリニックを開業して、長年疲労の患者さんの治療にあたってきた新宿溝口クリニック院長の溝口徹さんによると、新生活への気合が空回りしてストレスを溜め込んだり、アルコールを過剰摂取したりすると、ビタミンB群を消費。その結果、エネルギー不足が起こり、強い疲労感や抑うつ感を引き起こしてしまうのだそう。
また、食事を糖質中心の簡単なもので済ませてしまうことも、その代謝のために大量のビタミンB群が消費されて欠乏してしまうのだとか。三食食べていてカロリーは足りているのにビタミン・ミネラルが不足するのは、“現代版栄養失調”なんだそうですよ。
溝口さんは、「とくに注意したいのは、真面目で何にでも一生懸命頑張ってしまう方。集中すると何時間でも没頭してしまう方は、とくにビタミンB群が過剰に消費されます。食事を改善してビタミン・ミネラルをしっかり補給しながら、家事や仕事への取り組み方を見直しましょう」とアドバイスしています。
では、ビタミンBを増やすために、食生活で心がけることは何なのでしょうか。
●アルコールを過剰摂取しない
●糖質を摂り過ぎない
●たんぱく質を不足させない
「ビタミンB群が欠乏している方は、ビタミンB群が便とともに排泄されてしまい、腸で吸収できない体質になってしまうことがある」と溝口さん。上記のことに気を付けて、それでも改善がみられないときは、点滴やサプリメントで体質を改善するとよいそうです。血液中に直接栄養を入れてあげることで、早い改善が期待できるそうですよ。
春を迎え、環境の変化があった人も多いはず。仕事もダイエットも美肌づくりも、健康的な体のうえに成り立ちます。知らない間に体内が疲弊しきらないよう、ビタミンB群を不足させない工夫を取り入れていきましょう。
(美容・健康ライター Nao Kiyota)