悪いことは、きっぱりと伝える。当たり前のことですが、上手に行わないと、子どもとの信頼関係が崩れてしまうことがあります。ですから、子どもが「よし、次からは同じ失敗をしないようにしよう!」と思えるような伝え方をしたいものですね。そこで、子どもを叱るときのポイントを紹介していきましょう。
■「いつまでも長く叱らない」が鉄則
1回の叱る時間が長ければ長いほど、子どもにとっては“いや”な時間になってしまいます。とくに、“過去のことも一緒に叱る”ことは避けましょう。叱られたことだけは鮮明に心に刻まれますが、どのことについて叱られているのかが残らなくなってしまいます。今起こったことの問題点をはっきり・分かりやすく伝え、今後はどうすべきか・どうして欲しいのか、何を考えて行動して欲しいのかを伝えましょう。
あれこれおまけをつけて長く叱ってしまうのを防ぐには、「また」という言葉を使わないのがよいでしょう。「またできなかったの?」「どうしてまた同じことを…」などと、過去の失敗まで掘り返すことになるからです。
■人格を否定しない
「だから、あなたはダメなのよ」などの叱り方は、してしまった行為ではなく、自分自身を否定されていると感じる場合も。それも大好きなお母さんからとなると、「ぼく・わたしは大切にされていない」「お母さんにとって誇らしい子どもじゃないんだ」「どうせダメなんだから、仕方ないじゃないか!」などというふうに、意識が改善から遠ざかってしまいます。大人でも、自分自身を否定されることは嫌なことですよね。子どもであっても一人の人間として考え、相手の気持ちを思いやりましょう。
■子どもの言い分を「聞く」時間をつくる
よく叱られる内容だとしても、「今回は理由があって仕方なかったのに…」と、子どもなりの言い分があるかもしれません。一方的に叱るのではなく、どんな経緯でその行為に至ったのか、子どもの気持ちを聞いてあげましょう。自分を受け入れてもらえると感じるからこそ、人は相手の言うことを取り入れようと思うのです。否定され続ければ、子どもは耳や口を閉ざしてしまいます。子どもが「黙って聞いてやり過ごそう」と思ってしまえば、叱ることの意味がないものになってしまいます。「大切に思っているからこそ叱る」ということが、子どもに伝わるように工夫していきたいですね。