「スイーツを食べているときが一番幸せ!」という人は多いのではないでしょうか。確かに、疲れたときなどに甘いものを食べると、癒やされる感じがしますよね。でも、実は疲れたときに甘いものを食べると、低血糖症を招いてイライラしたり、気分が落ち込みやすくなったりすることがあるそうなのです。
管理栄養士の柴崎真木さんの著書「疲れやすい人の食事 いつも元気な人の食事」(クロスメディア・パブリッシング(インプレス)刊)によると、甘いものを取ると血糖値の上昇を避けるために大量のインスリンが分泌されますが、このとき、血糖値が下がり過ぎてしまうことがあるのだとか。そうなると、反対に血糖値を上げようとするホルモンが働きますが、これがイライラや落ち着きのない状態を作り出してしまうのだそうです。
低血糖症とは血糖値が下がり過ぎた状態をいいますが、単純に「砂糖の入った飲料を飲む」「スイーツを食べる」といったことだけが原因ではありません。炭水化物の多い食べ物を単品で食べたときも、そうなることがあるようです。
前述したように、低血糖症はイライラや気持ちの落ち込みを招きますが、実は、血糖の変動によって犯罪が起きることもあるそうです。医師の溝口徹さんの著書「疲労も肥満も『隠れ低血糖』が原因だった!」(マキノ出版刊)によると、低血糖症は犯罪心理学で注目され、研究されるようになったとか。その理由は、低血糖症の症状が出ることが引き金となり、「人格が急変して犯罪を犯すこともある」というところからきているのだそうですよ。
そう聞くと、低血糖症はなんとも恐ろしいものです。その原因の一つにもなる「疲れたときには甘いもの」という考えは、一度考え直してみてもいいかもしれませんね。