視聴率女王だった石原さとみが苦戦している。主演ドラマ「高嶺の花」(日本テレビ系)が8月15日放送の第6話でシリーズ最低の視聴率7.8%に下落。平均視聴率も9.0%まで落ち込み、主演ドラマでは2010年放送の「霊能力者 小田霧響子の嘘」(テレビ朝日系)以来、8年ぶりに平均視聴率が二桁割れしそうな苦境となっている。しかも前回は23時台のナイトドラマだったため、プライムタイムのドラマでは石原の女優人生で初の一桁台という屈辱が迫っている状況だ。
そんな「高嶺の花」に対して視聴者からは「意味が分からない」という指摘が少なくない。なにしろ華道家元の長女である石原がのっけからストーカーで警察に捕まったり、一目ぼれした自転車店店主の峯田和伸といきなり結婚したりと、展開が唐突過ぎるのである。第6話では峯田と教会で結婚式を挙げるも、途中で入ってきた男と一緒に逃げるという映画「卒業」のパロディシーンまで登場した。
「第6話では石原と峯田が婚姻届を区役所に提出するも、峯田があとで回収していたため、結婚は成立していなかったという描写がありました。しかしこのシーンは法的には明らかに間違っている。いったん受理された婚姻届は、人違いや重婚といった特殊な理由がない限りは取り消すことができません。二人の結婚は石原が結婚式から出奔したくらいで解消することは不可能で、もし次回以降に離婚のゴタゴタが描かれないのであれば、法律さえ無視したご都合主義と指摘せざるを得ませんね」(週刊誌記者)
そんな同作では「一話飛ばすともう話が見えなくなる」「新規で見始めるのは不可能」などと言われており、新たな視聴者を呼び込む気がないかのようだ。その要因は、脚本を務める野島伸司氏にあるとの指摘も少なくない。
「かつては『101回目のプロポーズ』『ひとつ屋根の下』(ともにフジテレビ系)など数々の大ヒット作を世に送り出した野島氏ですが、近年は芦田愛菜主演の『OUR HOUSE』(同)が大コケするなど、ヒットに恵まれていません。野島氏は55歳のベテランですが、本作でも『おセンチ』という死語を使って若い女性視聴者が意味を理解できないなど、時代を読み違えているとの指摘もあります。それと同様の話は、今年1月期の広瀬すず主演ドラマ『anone』(日本テレビ系)がコケた際に、脚本を担当した坂元裕二氏に対しても指摘されていました。野島氏や坂元氏は一世を風靡した名脚本家ですが、その才能が時代をとらえきれていない可能性は十分にあるのです」(テレビ誌ライター)
残りは4話。“僕は死にましぇ~ん”と視聴率回復なるか?
(白根麻子)