コンビ結成から21年。カラテカが今年になって花開いた。ガリガリの矢部太郎と、友達の多さが自慢の入江慎也。偶然にも身長がそろって158cmと小柄。芸人として評価されることはほぼなかったが、今ではベストセラー作家と会社社長に成り上がっている。
「矢部はここ数年、役者として大活躍。10年前、つかこうへい作品で高く評価されてからオファーがひっきりなし。さらに今年、同じ建物の1階に住む大家さんのおばあさんとのハートフルな実話をエッセイ漫画『大家さんと僕』にしたためると、芸人としては初となる『手塚治虫文化賞』の短編賞を受賞。売り上げはすでに55万部を突破しており、矢部は多額の印税を手にすることになります」(スポーツ紙芸能記者)
吉本の作家といえば、同じく芸人史上初となる芥川賞受賞作家のピース・又吉直樹が思い出される。15年に出版した小説「火花」は、ドラマ、映画、舞台化され、台湾や中国でも発売されている。ダブルミリオンを突破した麒麟・田村裕の「ホームレス中学生」(07年)を彷彿とさせるメガヒットとなった。矢部もそれらに続けるか。
「その間、鳴りを潜めていた相方の入江は、幅広い人脈を生かして15年にコンサルタント企業『株式会社イリエコネクション』を設立。今は、社長と芸人の二刀流で、広告宣伝の代理業務やコンサルティング、講演などを行っています。コネクションをフル活用してすでに7冊の著作があり、年収はまさかの1億円超えです」(エンタメ誌ライター)
かつては芸人仲間から「人脈づくりの天才」と呼ばれた入江。累計3000回も出席した合コンテクは今、ビジネスで大いに役立っている。
テレビに出演することだけが成功ではない。芸人としての活躍は多様化の時代に突入している。
(北村ともこ)