お笑いタレントの明石家さんまが9月22日放送のラジオ番組「ヤングタウン土曜日」(MBS)に出演し、多くのニーズがありながら引退という決断を下した歌手の安室奈美恵について「どうかなと思う」とコメントしている。
「あれだけ皆、支持しているからね。“まだ歌えば良いのに”とかって。フェードアウトでええよね、芸能人って」と切り出し、16日に引退した安室の決断にファンも悲しんでいることを示唆すると、続けて「人気があって凄い時に辞めるっていうのもファンに対してはどうかなとか思うんですね。やっぱり俺らのポジションってファンが決めるところがあるじゃないですか。支持してくれる人が1人でも残ってたら残らないといけないんじゃないかって思うね。俺はね。俺らの考えとしては」とコメント。ファンに支えられて芸能活動を続けてこられた以上、その“終わらせ方”もファンに委ねるべきとの考えを示した。
「世間がこれだけ安室奈美恵フィーバーとなっている中、彼女の決断に“どうかなと思う”というスタンスで喋ることができるのは大御所のさんまだからできる業でしょう。不用意な発言すると世論を敵に回しかねないほどの“無敵状態”だった安室ですが、それでもさんまがこのように主張したのは、やはり彼自身も引退の時期を能動的に決めることができないもどかしさがあるのかもしれません。さんまは元々60歳で芸能界を引退すると公言してきましたが、現在63歳。一説には、島田紳助が不祥事によって引退してしまったことで“稼ぎ頭不足”に陥った吉本興業から引退を先延ばしにするよう要請され、今もまだ“しゃべくり芸”を続けるに至っているとのことです」(テレビ誌ライター)
つまり、現在のさんまの原動力は“彼を求める人間たちの存在”ということになり、惜しまれながらも引退に踏み切った安室とは事情が違うということだ。
歌手とタレントという違いがあり、どちらが正解で不正解かなど決められる術もないが、明石家さんまと安室奈美恵が“去り際”に関して全く正反対なスタンスであるということは確かだろう。何十年も芸能界で求められ続けてきたさんまだからこそ言えるボヤきだったのかもしれない。
(木村慎吾)