医学博士・管理栄養士でNPO日本食育協会理事でもある本多京子さんいわく、料理のメニュー、水分量、含まれている栄養素などによって、野菜の下ごしらえの方法は変わってくるそうです。そのため、野菜を上手に冷凍保存するには、素材や料理方法に合わせて、簡単な下ごしらえをしてから行うことがコツなんだとか。そこで、野菜を「カット」、「加熱」、「アク抜き」の3つのタイプに分けて、それぞれの冷凍法をうかがいました。
カットしてそのまま冷凍するのは初心者向け。美味しさが長持ちするそう。この冷凍保存法は、きのこ類やキャベツなどの葉野菜がオススメで、食べやすい大きさに切って冷凍するだけの簡単なもの。きのこ類は石づきをカットしてから小房に分け、数種類ミックスさせた状態で冷凍しましょう。ちなみに、しいたけは包丁で切らずに手で割くと、しいたけの香りが残りますよ。
キャベツなどの冷凍野菜は、野菜炒めやスープの具材に使いやすいですし、数種類のきのこをまとめて冷凍しておけば、炊き込みごはんや炒め物など、さまざまな料理に幅広く使えます。「使いきれないものはカットして冷凍保存」を習慣にすると、野菜やきのこを上手に活用できますよ。
加熱してから冷凍するのは中級者向け。調理の手間を省くことができます。オススメ食材は、かぼちゃ、ブロッコリーなど。かぼちゃは、種とワタを除いて一口大にカットし、ふんわりラップをして電子レンジ(600W)で約4分加熱します。レンジから出し、そのまま5分蒸らして冷凍しましょう。また、皮をむいてつぶしてから冷凍すると、スープなどにも便利に使えますよ。ブロッコリーは、茹でて粗熱を取ってから冷凍します。野菜が乾燥気味なときは、水大さじ1をふってから加熱しましょう
酢水につけてアク抜きしてから冷凍するのは上級者向け。変色を防ぐことができます。酢水は水1リットルに対し、酢大さじ1程度を入れて混ぜたものを。オススメ食材は、ごぼう・レンコンなどです。ごぼうは、ささがきにして酢水にくぐらせた後、キッチンペーパーなどでしっかり水気を拭き取ってから冷凍します。レンコンは、薄くカットして酢水にくぐらせた後、下ゆでして冷凍保存します。いずれも、酢水につけ過ぎると風味や栄養が損なわれるため、さっとくぐらせる程度にしましょう。
これらのように、食材の特徴や料理への活用の仕方に着目すると、便利に保存できますね。日々の食生活に活用したい料理の知恵、ぜひ参考にしてください。
(美容・健康ライター Nao Kiyota)