今季の女子フィギュアスケートでシニアデビューし、日本女子を牽引する快進撃を続ける紀平梨花選手。トリプルアクセルを武器に持ち、「ポスト浅田真央」の呼び声も高い。メディア、そしてファンの関心は早くも紀平選手が浅田を超えるかに向けられており、GPシリーズだけで比較すれば、紀平選手はデビューイヤーに2回のGPシリーズで優勝。浅田は2位と優勝だったため、紀平選手が上回っていると盛り上がるファンもいる。
シニアデビュー以来、勝利をほしいままにしていたエフゲニア・メドベージェワ選手も、デビュー年のGP大会では、2位と優勝。つまり紀平選手は浅田もメドベージェワ選手も上回っていることになる。だが、浅田の壁はそんなに薄く、低いものではない。
「浅田はGPシリーズ初戦のトリプルアクセルで手を着いてしまい2位となってしまいましたが、GPファイナルでは、優勝を飾っています。メドベージェワ選手も同様です。つまり、紀平選手がGPファイナルを制したら、GPシリーズの試合からファイナルまでを全て優勝で飾ることになりますから、浅田、メドベージェワ選手よりもすごい記録を打ち立てることになるわけです」(スポーツライター)
GPファイナルでは昨年、GPシリーズ、GPファイナルを制したアリーナ・ザギトワ選手が紀平選手の最大のライバルとなると目されている。ぜひとも紀平選手がGPファイナルを制して、シニアデビュー年GPシリーズ全優勝の快挙を成し遂げてほしいものだが、浅田ファンにとっては、記録が塗り替えられることに複雑な思いを抱くのかもしれない。
GPファイナルの次には全日本選手権もあり、浅田の記録とどう対峙するか、また注目を集めることだろう。
(芝公子)