昨年、音楽と映画で獅子奮迅の活躍を見せた山下智久。夏に封切られた主演映画「劇場版 コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-」の興行収入が92億円を突破して、実写邦画歴代5位の高記録をマークした。さらに11月28日、新アルバム「UNLEASHED」をリリースして、およそ4年ぶりに音楽活動を再開。同世代の嵐や関ジャニ∞と比べると、日常的なメディア出演はないものの、存在感を増している。
「役者とミュージシャンだけでなく、山下は裏方としても才能を発揮しています。コンサートではステージ演出や照明、セットリストにまで関わっている。現場で意見を求められることが増えたからですが、最初にそのきっかけを与えてくれたのは、SMAP時代の香取慎吾。2人は、12年のドラマ『MONSTERS』(TBS系)で共演。主題歌を、ユニット『The MONSTERS』名義でリリースしています。その縁で、翌13年の山下のソロライブツアーの総合演出を、香取が担当しました」(アイドル誌ライター)
そのころ、香取はSMAPのコンサート演出を任されていた。コンセプト、セットリスト、照明、衣装。それらに見合った歌、ダンスはもちろん、曲と曲の間の時間配分まで計算した敏腕演出家だった。
「香取の前にステージ構成を担当していたのは中居正広でした。グループ結成時は、中居が演出担当だったんです。この2人と草なぎ剛は、SMAPのバラエティ班。『笑っていいとも!』(フジテレビ系)にレギュラー出演していました。香取は17歳で大抜てき。でも、寝過ごして遅刻することがあったので、いいともの前日には中居が自分の家に泊めて、トークのシミュレーションをしあったといいます」(前出・アイドル誌ライター)
SMAPは10年、日本人アーティスト史上初のコンサート通算観客動員数1000万人の記録を達成。まさに前人未到の金字塔を打ち立てている。そんなSMAP魂をコンサートで伝承しているのが、山下。SMAPが消滅した今、山下がそのイズムを体現している唯一のジャニーズタレントかもしれない。
(北村ともこ)