生番組「ZIP!」(日本テレビ系)内で、12月10日から放送されたミニドラマ「生田家の朝」が26日に最終回を迎えたものの、盛り上がるどころか思わぬ不満が噴出。テレビ局サイドを慌てさせている。
「『生田家の朝』は、日本テレビ開局65周年を記念して立ち上がったプロジェクトの一環。企画・主題歌を福山雅治、脚本をバカリズム、メインキャストにユースケ・サンタマリアや尾野真千子を起用して鳴り物入りで始まりましたが、『ZIP!』が始まった当初から続いている人気コーナーである速水もこみちの『MOCO’Sキッチン』を予告もなく放送休止にしたことから、思わぬところから批判の声が上がりました」(スポーツ紙記者)
長年の視聴者から「えっ、モコズキッチンおわったんか?」「平日の朝、いけめんモコちゃん見れないとかありえない」「『ZIP!』はMOCO’Sキッチンで持ってるようなものなのに」といった怒りのコメントで、ネットが炎上する騒動に発展している。
「このコーナーはレシピ集だけでも13冊。一流ブランドとコラボ商品を出すなど、今や国民的なコーナー企画です。毎日、腕を振り上げてオリーブオイルを振りかけ料理する速水の姿は、夫や子供を送り出した主婦たちの密かな楽しみ。それを予告もなく休止したことから、完全に主婦層を敵に回してしまいましたね」(前出・スポーツ紙記者)
しかも代わりに放送した「生田家の朝」に対しても、厳しい声が飛んでいる。
「福山の歌う主題歌『いってらっしゃい』、そして今人気のバカリズムで若い主婦の心を掴もうとしたようですが、残念ながらそうはならなかったようです。尾野とユースケの濃厚なキスシーンにも『朝から気持ち悪い』といった声が聞かれます」(テレビ誌ライター)
“視聴率三冠王”を驀進してきた日本テレビだが、7月末に行われた日本テレビの定例会見では「平日朝の番組強化が課題」と発表。そのテコ入れが、とんだ藪蛇どころか、日本テレビの凋落につながりかねないと指摘するのが、前出のテレビ誌ライターだ。
「長い歴史を誇るNHKの朝ドラを模したのがそもそもの誤り。もしやるのなら半年、一年、予算も掛けて勝負すべきではなかったでしょうか。さらに『MOCO’Sキッチン』を予告もなく外して、主婦層を敵に回したツケも決してバカになりません」
何かと災難続きの今年の日本テレビ。驕る平家も久しからず、これが“視聴率三冠王”陥落の引き金にならなければいいのだが…。
(窪田史朗)