2月9日深夜放送の「タモリ倶楽部」(テレビ朝日系)にゲスト出演した浅野忠信が大反響となっている。
この日は浅野が描いたドローイング作品やアメコミ風漫画「DIGMAN(掘る男)」、アフリカのお面をモチーフにした紙袋で作ったお面などを紹介。浅野とともにゲスト出演した東京大学文学部で美術史を専攻したミュージシャンのグローバーが解説を担当。司会のタモリを含めた3人の絶妙なトークが繰り広げられた。
浅野は2014年頃から、映画やドラマでもらう脚本や病院でもらった薬の紙袋の裏などに線画=ドローイングを描くようになったという。そこからドローイングにのめり込み、アマゾンで安いコピー用紙を大量購入して描くようになったと明かした。これまで浅野が手がけた作品は3600点以上になるといい、番組では現在、東京・渋谷にあるワタリウム美術館にて「TADANOBU ASANO 3634 浅野忠信展」(3月31日まで開催中)にて公開されている作品とは別の作品が、本人の解説付きで紹介されたのだ。
「グローバーが『この感じ、バンクシーの影響でメジャーになってきているタッチですよね』と解説すると『日本のバンクシー』と笑いながらタモリが続けるなど、3人が実に楽しげに作品を鑑賞していたのが印象的でした」(テレビ誌ライター)
バンクシーといえば、約1億5000万円で落札された自身の作品を落札直後にシュレッダーにかけたり、東京・港区の防潮扉に描かれたネズミの落書きが“バンクシー作”と鑑定されると、約2000万円~3000万円の値打ちになると言われた、イギリスを中心に活動する話題の覆面芸術家。
「また浅野の“風”とカテゴライズされた作品は、どれもカーテンが大きく揺れる室内が描かれており、その室内にはすべてコンセントが描かれているなど、彼ならではの“こだわり”をタモリやグローバーが指摘。美術番組のようでありながら、浅野が作ったお面を3人がかぶり『かぶったら何も見えない』とタモリが突っ込むなどして笑いの要素もあり、“大人のための深夜番組のあるべき姿”を感じずにはいられませんでした」(前出・テレビ誌ライター)
ネット上では気楽に線画を大量に描いている浅野に対し「肩の力が抜けてる絵ですごくいい」「ちょいちょいっと描いてる感じだけど味がある」「確かに日本のバンクシーかも」「浅野の個展に行きたくなった」といった称賛の声が続出。浅野は今後、俳優としてだけでなくアーティストとしても活躍しそうだ。