これまで、GPシリーズはともかく、GPファイナルや四大陸選手権、世界選手権などの主要な大会ではなかなか優勝できず、“シルバーコレクター”という悔しい異名もつけられてしまったフィギュアスケートの宇野昌磨選手。しかし、今シーズンの四大陸選手権では、直前の取材でシルバーコレクター返上を明言したとおり、念願の初優勝を飾ることができた。
「今回は、帰国した時に優勝をとても実感したようです。『優勝と準優勝ではこれだけの違いがあるんだなと実感しています』と語っていました」(スポーツライター)
SP4位からの逆転優勝ということもあり、メディアも大きく扱い、空港に駆けつけたファンやマスコミの出迎えの人数もいつもに比べて多かったようだ。
「報道陣だけで約70人が待ち構えていました。今回は宇野選手と同じ便で、女子シングルで優勝を果たし、日本で“ポスト浅田真央”と話題になっている紀平梨花選手も帰国していますから、余計に報道陣が多かったのかもしれません。この勢いで世界選手権でも優勝をと期待されていますが、世界選手権にはケガで療養中の羽生結弦選手が出場を表明しています。回復具合にもよりますが、負けん気の強い羽生選手は優勝した宇野選手の映像を見て闘志を燃やしていることでしょう。平昌五輪ではケガが治りきらないまま出場して、あそこまでの演技を見せましたからね。宇野選手の世界選手権での優勝も、決して簡単なことではないでしょう」(前出・スポーツライター)
とはいえ今回、宇野選手はフリーで今季(ルール改正後)の羽生選手の世界最高得点を超えた197.36点で優勝している。
世界選手権は、羽生選手と宇野選手の同国争いが注目となることだろう。どちらにも勝ってほしい日本のファンにとっては、悩ましい試合となりそうだ。
(芝公子)