数多いジャニーズタレントのなかで「アイドル」に加えて「小説家」の肩書きもあるのは、NEWSの加藤シゲアキだけだろう。中学から大学まで青山学院というエリート。朝の情報番組「ビビット」(TBS系)の金曜レギュラーに抜擢されたのは、小説家の肩書や頭脳明晰な点が評価されたようだ。
本人の言葉を借りれば、ジャニーズ事務所へ入所後も「エリートだった」ようだ。オーディションは一発合格。その1カ月後に沖縄、3カ月後にハワイへ連れて行ってもらっている。なんと半年後には、マイクを持ってコンサートのステージに立った。
ところが、鼻っ柱は14歳のときにヘシ折られることになる。それもみずからのミスによってだ。
「国民的学園ドラマの『3年B組金八先生』(TBS系)第6シリーズに、生徒役で出ていました。このドラマは、担任教師役の武田鉄矢さんが感情に任せて、アドリブで演技をすることが多かったそうです。あるシーンで、事件が起こりました。クラスで起こった問題を解決するため、武田さんが長回し・長ゼリフをしていたクライマックスで加藤くんの携帯電話が鳴ってしまったんです」(テレビ誌ライター)
撮影は中断。現場の空気は凍りついた。その後、武田のシーンが撮り直されるも、納得の演技ができず、10テイク以上もやり直したという。
「撮影後、加藤はクラス全員で武田の控室に行き、謝罪しました。大先輩の武田は、『いいよ、いいよ』と明るく許してくれましたが、加藤のトラウマはいまだ消えず。あれから17年たった今なお、携帯はマナーモードを貫いているそうです」(前出・テレビ誌ライター)
武田は10代の加藤がやってしまった失態を覚えてはいるが、根に持っていないという。むしろ、加藤の小説を読んでは、その才能に圧倒されているとか。加藤シゲアキは、恩師の武田に足を向けて寝られないに違いない。
(北村ともこ)