元タッキー&翼・滝沢秀明が、ジャニーズ事務所傘下の新会社の社長になったことによって、東西ジャニーズJr.の育成、セールスが強化されている。すでに、引退前の昨年11月、SixTONESの楽曲「JAPONICA STYLE」のミュージックビデオを初プロデュース。京都・四條南座に続いて4月10日には、引退後初めて舞台演出をする「滝沢歌舞伎 ZERO」が、東京・新橋演舞場で始まる。
滝沢が陣頭指揮を取ることによって、Jr.の労働環境が改良されること間違いなさそうだ。裏を返せば、今までがヒドすぎたのだ。Jr.の実態をよく知るアイドル誌ライターはこう話す。
「ジャニーズタレントは、先々のスケジュールがわからないという不安を常に抱えています。Kis-My-Ft2が明かしたのは、『急な3連休はあるけど、事前にわかる3日連続オフはない』というもの。さらに、『2週間先のスケジュールが見えるようになったのは、つい最近』だとか」
横尾渉はJr.時代、ジャニー喜多川社長から早朝6時ごろに突然電話がかかってきて、「何時何分に新幹線が新横浜に着くから、乗って」と座席番号を告げられた。急いで家を出て、新幹線に乗り込むと、ジャニー氏とJr.仲間の藤ヶ谷太輔などが座っていたという。
同じく当日オファーを受けたのは、北山宏光。夏休みで友だちと海にいると、ジャニー氏から電話がかかってきて、『今からNHKでリハあるから、ダミーで入って』と依頼された。当時は少しのチャンスも逃すまいと必死だったため、友だちに謝って、帰京。急きょ、都内の渋谷にあるNHKホールのステージに立っている。
「ダミーは実際にダンスする人の代役。そのポジションで踊り、カメラリハに臨み、本人に伝える重要な役割です。陰の立役者ですが、地味な積み重ねが大きなチャンスにつながるので、あなどれません。横尾はそのチャンスをつかんだひとり。K.K.KityというJr.ユニット時代、メンバーが学校行事で出られなかったため、草なぎ剛が扮する韓国人アーティスト、チョナン・カンと仕事をしました。韓国にも飛んでいます」(前出・アイドル誌ライター)
このような“繰り上げ当選”や当日オファーはジャニー氏の日常。横尾のように、ビッグチャンスをつかむこともあるだけに、ムチャぶりを真っ向否定できない。
ジャニー氏の突拍子もないオーダーも福となす、のだ。
(北村ともこ)