10連休の大型休暇となった2019年のゴールデンウィークを終え、通園や通学が再開されました。お子さまは前向きに、元気に日々を過ごしていますか?
この時期の教育現場でとくに多いご相談は、「何だか元気がないんです」「宿題をやれなくなりました」など、子どもの変化についてです。実は、これまでできていたことをやれなくなったり、連休を終えたのに生活リズムを元に戻せなかったりと、“習慣の整え”が必要になりやすいのがこの時期なのです。
対策としては、まず焦らないことが大切です。「どうしてこんなことができないの!」と周りの大人がイライラしてしまうと、子どもがさらに萎縮し、前向きに取り組めないことが多いもの。「今までできていたから…」と、できるのが当たり前のように接するのではなく、改めてルールを確認して習慣化していく気持ちで向き合ってあげましょう。中には起床時間や朝のルーティーンなどを忘れてしまったという子もいますので、「明日からのルールを決めよう」と整理してみることをオススメします。
その際、最初に“朝”を整えるとうまくいきやすいです。1日の初めがうまくいくと、「この調子で頑張ろう」と前向きになりやすいからです。例えば朝食の時間を一定にして、1日を余裕を持ってスタートできるようにするだけでも、心に余裕をつくることができます。夜更かしの習慣がついてしまった場合でも、朝は必ず早起きするようにすれば自然と夜に眠くなり、生活リズムを戻しやすくなりますよ。
また、子どもが無理をしていないかを確認することも必要です。とくに頑張り屋さんの子どもの中には、「ちゃんとやらなくちゃ」と気合が入り過ぎて空回りしてしまうケースもあります。「頑張ったのにできなかった…」と失敗経験として捉えてしまうと、自信を失って何事も積極的に取り組めなくなってしまうことが多いです。最初は少し大人が手伝い、だんだんと一人でできるように手を離していくのがよいでしょう。「少しずつで大丈夫」と、子どもが安心して取り組めるようにサポートしてあげてください。
5~6月は、子どもの生活リズムを整えて前向きにさせるチャンスです。元気や自信が失われていると感じたら、ルールや取り組み方を再度見直して、新しい日々を開始させてはいかがでしょうか。
(Nao Kiyota)