「周囲の席のチケット代を自腹でもいいから買い占めたい。もうファンと居合わせるのは嫌だ」
“やらかし”と呼ばれる悪質なファンに対して胸の内を明かしたHey!Say!JUMPの中島裕翔。同グループが、デビュー以来続けてきたアリーナツアーを、一部のファンによる迷惑行為が原因で中止したのは記憶に新しいところだ。
ただ、芸能ジャーナリストは「悪質なファンは昔からいた」という。
「『歌謡界の女王』と呼ばれた美空ひばりさんは19歳の時に、浅草国際劇場でのショーを観に来ていた少女から塩酸を顔にかけられ緊急搬送されて入院しました。すぐに取り押さえられたその少女は、熱烈なファンでした。そんな危うい立場にいる芸能人を守るのも事務所の大事な役目。ジャニーズも昔は、売れっ子を寮に住まわせ管理していました。他の事務所も、若いアイドルは社長宅に居候させていました。それは、私生活を管理すると同時に、危険から守る意味もあったんです」
ところが、アイドルを守るべきスタッフが、今のジャニーズ事務所は減っているというから驚きだ。
「SMAP解散の一件から、徐々に退社する社員が出てきました。そして、現在はリストラと早期退職者を募っています。現場のスタッフが減れば、グループで行動しているアイドルを守り切れないのは当然。昔ならしっかりガードして、悪質なファンから守ってやることが現場マネージャーや付き人の大事な仕事だったんですけどね」(早期退職した元社員)
いちばんの問題は迷惑行為を続ける一部のファンだが、アイドルを抱える事務所の姿勢も問われているのかもしれない。