「なかなか恋人ができない」「結婚相手が見つからない」という女性は、過去の恋にきちんと決別していない人が多いようです。といっても、過去の恋に未練タラタラというわけでもないのですが……。いったい、どういうことでしょうか。
例えば、独身の35歳の美奈子さん(仮名)。童顔で可愛らしく、性格もバッチリの女性なのに、ここ数年、恋するチャンスがありませんでした。話を聞いてみると、どうやら過去に大好きだった彼からのプレゼントや思い出の写真などを、今も大切にとっているようなのです。こうした思い出の品をとっておくという行為は、新しい恋にとってマイナスであり、プラスになることは何ひとつありません。思い出の品が大好きだった彼との記憶を呼び起こしてしまい、無意識のうちに新しい恋に歯止めをかけてしまうのです。これを心理学では【脱制止】といいます。
【脱制止】によって思い出す過去は、常に美しく彩られています。元カレとは嫌なこともたくさん経験したはずなのに、思い出の品を見ると楽しかった記憶だけが浮かんでくるため、過去に引きずられてしまい、次の恋人探しに真剣になれないのです。
そんなわけで、もし結婚したいと望み、婚活力を上げたいのなら、思い出の品物はすべて処分してしまうのがオススメです。どうしてもそれができない場合には、せめてモノをクロゼットの奥の見えない場所にしまいこんでください。スマホに残っている元カレの番号や写真、メールなども同じです。削除してしまいましょう。どうしても削除できない場合には、プリントしたり紙に書き写したものを引き出しの奥にしまったりして、日常的には見られないようにしてみてください。
過去を整理することで、不思議なくらいスッキリした気持ちで新たな恋に向かえます。元カレと復縁したいなら話は別ですが、基本的には終わったことにはウジウジしない。前向きで元気になることが、新たな幸せをつかむことに直結するのです。
(恋愛カウンセラー・安藤房子)