いわゆる“らしさ”を受け入れるか否かで、これほどまでに評価が分かれるスターも珍しいだろう。
歌手の浜崎あゆみが6月28日に自身のインスタグラムを更新。高級ファッションブランドで全身を包み、住宅街でポーズを決める自身の写真を公開している。同日は全国ツアーの東京公演が開催日であったこともあって、ハッシュタグには「#行くで東京」「#世田谷参上」と、東京公演への意気込みを綴り、世田谷区で撮影したという1枚を投稿。
写真の浜崎は全身を高級ファッションブランド「ヴェルサーチ」でコーディネート。黄色と黒を基調にしたド派手なファッションに身を包み、上着を脱ぎかけたルーズな立ち姿に加え、顔の小ささをアピールする巨大サングラスを装着していることもあって、かなりパンチが効いた見た目となっている。
そのため、ネット上には「別の人が着たらカッコいいんだろうけど、この人が着ると垢抜けないヤンキー」「ピコ太郎さんみたいですね」「40歳を超えてもなおこの格好…痛々しくて見てられない」「品がないですね。世田谷に参上しないでください」など、批判的な意見が噴出してしまっている。
「ド派手なファッションということで好みが分かれるところではありますが、浜崎の場合は現在は40歳ということもあって、年相応に落ち着くべきという指摘も当然あります。しかしながら、平成の歌謡シーンを牽引したカリスマとしてはイメージの維持こそ重要課題であり、これもあと10年、20年と貫いていけば、一周回って“やっぱり凄い”という威圧感を醸すことができるのかもしれないですからね。“痛い”で済ませるのは勿体無い味わいがあります」(エンタメ誌ライター)
5月にはショッピングカートに体育座りで乗っている写真を公開したところ、こちらも「40歳のやることではない」と批判を受けた浜崎だが、こうした年齢を超越したお茶目さ、意味深なメッセージ、どこかヤンキー的な自身の鼓舞といった主張のどれもが“らしさ”全開であり、ファンと信頼関係を強固にする装置となっているのかもしれない。
ともあれ、1枚の写真でこれだけの反響を呼べる浜崎あゆみの“異彩”は健在と言えるだろう。
(田中康)