最近は、昔ながらの家庭料理を目にする機会が減ってきました。日本の家庭料理といえば、多彩で繊細な調理技法が使われています。これを伝えずに忘れられてしまうのは、あまりにももったいない!ということで、和食の煮方のバリエーションを勉強してみましょう。
■含め煮
「含め煮」とは、煮汁の味をよく染み込ませてやわらかく煮ること。例えば、野菜、芋、高野豆腐、椎茸、豆類などを“ほっくり”させたい場合などにこの煮方をします。食品メーカーのヤマキによると、含め煮のポイントは、薄味の煮汁をたっぷり使うことと弱火で煮ることだそう。煮汁を薄味にしておくことで、長時間煮ても味や色合いが濃くなりにくく、食材にしっかりと味を含ませることができるのです。
■うま煮
「うま煮」とは、魚貝類や肉と野菜を合わせて、照りが出るようにからっと煮あげるものです。甘辛く味付けしているので冷めても味が変わらず、早く悪くならないことから、お弁当に向いている煮方です。
■しぐれ煮
「しぐれ煮」は、ハマグリなどのむき身にショウガを加えて、佃煮風に煮上げたもの。これは、煮方というよりは一つの料理です。よく耳にする牛肉のしぐれ煮には貝は入っておらず、ショウガを加えて牛肉を煮た料理のことを指します。日持ちすることから、作り置きの品としても人気です。
いかがでしたでしょうか。これらの煮方を覚えて、目的によって使い分けられると、なんだか料理上手になった気がしますよね。ぜひチャレンジしてみてください。