嵐の直系にあたる先輩は、V6だ。来年は、メジャーデビューから四半世紀(25年)の節目。両グループはいずれも、フジテレビ系「バレーボール ワールドカップ」のイメージソングがデビュー曲。イメージキャラクターの初代(95年)がV6、2代目(99年)が嵐。その後は、03年のNEWS、07年のHey! Say!JUMP、11年のSexy Zoneと続く。
嵐は長年V6のバックダンサーを務めていたため、振りは完ぺき。アルバム収録曲の20th Century(坂本昌行&長野博&井ノ原快彦)、Coming Century(森田剛&三宅健&岡田准一)のオリジナルソングまで、ほぼすべてを踊ることができる。
数多い思い出のなかで、相葉雅紀には今でも忘れられないコンサートがあるという。
「嵐が結成された直後、相葉はプライベートでV6のコンサートを観に行きました。本編終了後のアンコールで、V6が「嵐も来てくれてるから」とステージに呼びこみ、客席にサインボールを投げるファンサービスに加わるよう、1球ずつ渡しました。『いいところを見せないと』と思った相葉さんは、階上に届くようにと思いきり投げた…つもりが指が引っかかってしまって、1階席の目の前のお客さんにストレートで命中したのです」(アイドル誌ライター)
お世話になっているV6のファンを、まさかの形で傷つけてしまった相葉。その後、ステージのメンバーは笑顔で客席に向かって手を振っていたが、相葉だけは両手のひらを合わせて、謝罪のポーズをしていたという。
「相葉がV6のナンバーでお気に入りの曲は、3枚目の『BEAT YOUR HEART』(96年)。ジャニーズJr.になって初めて振り付けを教わった曲だからです。このミュージッククリップには、同じくJr.だった大野智がトランペットを吹く役でワンカットながらも出演していたり、櫻井翔も出ていたり。嵐に縁深い1曲です」(前出・アイドル誌ライター)
V6の20周年アニバーサリーコンサートの全国ツアー最終日(15年11月1日、東京・代々木第一体育館)には、嵐がプライベートで応援に駆けつけている。アンコールで歌われた「TAKE ME HIGHER」では急きょ、Jr.時代の振り付けを完全再現。バックダンサーとなって踊った。
ジャニーズアイドルには誰もが、キーマンとなる先輩がいる。嵐にとってはそれが、V6なのだ。
(北村ともこ)