新たな犠牲者も発生し、ますます混迷を深めているドラマ「あなたの番です」(日本テレビ系)において、劇中に登場するスマホアプリの「AI菜奈ちゃん」が話題を呼んでいる。
この「AI菜奈ちゃん」は、AI(人工知能)を研究している理系大学院生の二階堂忍(横浜流星)が開発したという代物。第一章のヒロインで何者かに殺害された手塚菜奈(原田知世)をAIの技術を使って再現し、菜奈本人との会話ができるというアプリだ。二階堂の説明によると、この技術は伴侶に先立たれた高齢者向けに開発されたとのことで、劇中では妻の菜奈を失った手塚翔太(田中圭)が次第にアプリとの会話にハマっていく様子が描かれている。しかもこのアプリ、視聴者も利用できるというのだから驚きだ。
「番組側ではAI菜奈ちゃんの機能をLINEアカウントに実装し、視聴者と菜奈がLINEのチャットによる会話を楽しめるようにしています。このLINE版『AI菜奈ちゃん』ではユーザーが《黒島ちゃん》と打つと菜奈が《かわいいよね》と答えてくれるなど、登場人物の簡単な説明を表示。また《二階堂》と打つと《新しい住人さんだね》と返すのですが、二階堂は菜奈の殺害後に登場した新キャラなので、実存の菜奈とは異なり、新たな情報を学習するというAIらしさも垣間見せています」(テレビ誌ライター)
このように、殺害された後もスマホアプリという斬新な姿で番組に出演し続けている原田。この出演により原田は、主役だった第一章に比べてもそん色のないギャラを得ているというのだ。テレビ誌ライターが続ける。
「原田クラスの女優だと1話あたりのギャラは100万円をくだらないと言われていますが、それは声だけの出演でもほぼ変わらないはず。17年4月期の月9ドラマ『貴族探偵』(フジテレビ系)では、仲間由紀恵がスマホのAI機能“giri”の音声を担当しており、その際には通常のドラマ出演と同等のギャラだったと報じられています。今回の原田は音声に加えてアプリ上に顔写真も表示されていることから、仲間の例と同様に、第一章に出演していた時と同じだけのギャラをもらっていても不思議はありません。実に効率の良い仕事と言えますが、今後の放送では回想シーンなどでの出演も期待されており、出番はそこそこありそうです」
LINE版のAI菜奈ちゃんは、番組終了と同時にサービス終了となる可能性も高い。「あなたの番です」ファンは今のうちに菜奈との会話を楽しんでみるのが良さそうだ。
(白根麻子)