10月26日、高級ブランド「ルイ・ヴィトン」や「ブルガリ」を傘下に持つフランス「モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン」(LVHM)が、アメリカジュエリー大手「ティファニー」の買収を検討していると複数の海外メディアが報じた。
「ティファニーは日本を除く世界各国で売り上げが減少しており、2017年2月には、フレデリック・キュメナルCEOが業績悪化に伴い退任するなど、厳しい状況が続いています。そこに目をつけたLVHMが今月初めに145億ドル(約1兆5660億円)を提示して買収を持ちかけたと言われており、ティファニー側も現在検討しているとのことです」(社会部記者)
LVHMのティファニー買収報道に対してネット上では、《LVHMに買収されると値段が高くなるからやめて欲しい》《ティファニーは憧れだけど手が届くところが魅力なのに、買収されたらラグジュアリー路線になりそう》など否定的な意見が多く見られたが、一方で《中国に買収されるよりは数万倍マシ》《中国でなくて良かった。バカラなんかはもう欲しいって思えないし》など、買収先が中国企業でなくてよかったという意見も少なくなかった。
「ここ数年、中国企業では海外の高級ブランド買収ブームが起こっており、イギリスの高級被服老舗店『アクアスキュータム』やスイスのラグジュアリーブランド『バリー』も中国企業傘下となっています。しかし、中国企業に買収され、生産拠点が中国や東南アジアに移されると品質が下がるとの懸念もあり、イタリアの高級アパレルブランド『プラダ』は中国企業に買収されれば格式が落ちると判断して買収を蹴ったと言われているのです。そのため、ティファニーのファンも中国企業に買収されるくらいなら、高級路線になるLVMHに買収された方がいいと考えているのかもしれません」(ファッション誌ライター)
ただ、まだLVHMのティファニー買収が決定したわけではなく、イギリスのフィナンシャル・タイムズ紙によれば「ティファニーは買収案を拒否するのでは?」との見解を示しているが、果たしてどうなるか。
(小林洋三)