芸能界で最も新陳代謝が激しいとされるお笑いの世界において、2020年の新世代を担うであろう若手のホープを紹介していく。
まずは、年齢と性別を共に非公表というスタンスを取る“謎めいた”新鋭のりんごちゃんだ。2019年にその名前が検索急上昇を果たし、「Yahoo!検索大賞」お笑い部門賞も獲得した“彼女”だが、その温和な空気感からは想像も付かないドスの効いた声色で往年の名曲を披露するネタが大当たり。上半期の芸能界台頭から下半期に至るまでのテレビ番組出演回数は異常な上昇となり、この勢いを2020年にもキープし続けられるかが今後のキャリアを決定付けるとも言えるだろう。
そんなおしとやかなりんごちゃんとは対照的に、軽快なノリとチャラさ全開のパリピ芸で2019年No.1のブレイクを飾ったと言っても過言ではないのが、りんたろー。と兼近大樹で結成されるEXITだろう。
両者共に前コンビの相方を不祥事で吉本興業から解雇されるという憂き目に合うという数奇な運命からタッグを組むに至ったわけだが、その“誰も傷付けない”笑いは多くの中高生や若者を中心に支持され、これまでの吉本芸人が抱いていたイメージからは大きくかけ離れた新感覚な笑いを届けている。“イケメンすぎる芸人の人気は長続きしない”との暗黙のセオリーが存在する中、芸人離れしたハンサム顔で知られる兼近の突出した女性人気は果たしてどこまで持つか。吉本興業が自信を持って放つ最新兵器の破壊力を見届けたいところである。
(木村慎吾)