子どもが小学生くらいになるまでの期間には、「あれっ、もう反抗期がきたの?」とママが戸惑ってしまうような「言うことを急に聞かなくなった」「怒ってばかりいる」「だだをこねたりグズグズがひどい」などの急な変化がみられることがあります。まだうまく言葉で気持ちを伝えられない時期だからこそみられる変化なのですが、何を言っても反抗してきたり、だだをこね続けられたりすると困ってしまいますよね。そんな相談を受け、子どもやママに向き合うと、子どもたちの“だだこね”にはこんな理由が隠れていることが多いです。
■疲れや不調があるとき
一番多いのがこのケース。子どもの機嫌が悪くなるときにどんな状態でいるかを観察してもらうと、軽い風邪気味のときや園などで遊びまわって疲れてしまったとき、お友だちとケンカして大泣きした日など、心や体に不調を抱えているときにいつもと違った反応になるケースが多いです。
■大人の都合を優先しているとき
子どもの様子と同時に、ママ自身がどんな向き合い方をしたときに子どもの機嫌が悪くなるかを観察してもらうと、「(着替え中に)早くしないと仕事に遅れちゃう、もう年中さんなんだからテキパキしようね」「(せっかくお夕食ができたのに)ほら、冷めちゃうから早くおもちゃを片付けなさい」などと、大人側の都合を優先しているときであることも。ママにとってはこの後のスケジュールが明確ですが、子どもにとってはいきなり突きつけられた情報です。事前に「時計の針が○○になったらご飯だよ」など、ゴールを伝えておくだけで不安が減り、グズグズがなくなるケースも多いです。
■きょうだいができたときなど、家族に変化があったとき
子どもは親の愛情をたっぷり、できれば独り占めしたい生き物。下の子が生まれたり、ペットが増えたりするとうれしい反面、時に不安になってママの気を引こうと、あれこれ試行錯誤することがあります。「うちの子は妹が生まれて大喜び! よかった。赤ちゃん返りしないみたい」などと、たとえ子どもの様子を見て安心できる反応だっとしても、心のどこかで寂しさを抱えている場合があります。積極的に「二人っきり」の時間をつくり、大好きな気持ちを伝えてあげてくださいね。
こんな小さな頃から反抗しっぱなしじゃ、この先どうなっちゃうんだろう……幼い子は“素直な”生き物ですから、我が子がいきなり攻撃的になるとママも戸惑ってしまいますよね。子どもも同じで、言葉にできないこの思いをどうしたらよいか分からず、苦しい状態かもしれません。どこかに「分かって欲しい」原因があるのだと思って接し、最近起こった変化などを振り返ってみましょう。
そして、心当たりがみつかったら「○○ちゃんは頑張って我慢してくれていたんだね。ありがとう」と声をかけ、ギュッと抱きしめてあげてください。翌日からの反応が、少しずつ変わっていきますから。
(Nao Kiyota)