ドラマ「ダメな私に恋してください」(TBS系)の演技が評判だったディーン・フジオカが、3月30日に10曲入りのアルバム「Cycle」をリリースする。2013年にはすでに完成していたものの、発表の機会に恵まれなかった同作品が、フジオカのブレイクと共に日の目を見ることになった形だ。そんなアルバムについて音楽ライターが説明する。
「注目点は二つあります。まずは一般流通させずにアミューズの通販サイトのみで売るという点。もう一つは、アミューズ傘下のレーベル・A-Sketchからリリースされることです。フジオカ自身も所属するアミューズでは、次の人気アーティストとして期待をかけているのかもしれません」
そのアミューズにはアーティスト事務所と芸能事務所という二つの顔がある。フジオカは現在、「俳優・タレント」側に分類されているが、徐々にミュージシャン側にスイッチしていくのではと語るのは、前出の音楽ライターだ。
「フジオカは妻子がインドネシア在住で、以前は台北を拠点にするなど、アジアを股にかけた活躍が特徴。日本に長期滞在するのは難しく、それが理由で4月クールのドラマには出演しないと言われています。その点、ミュージシャンなら海外でもレコーディングできますし、ライブの時だけ日本に来ればいいので都合がいいのです。もとよりアミューズをはじめとする日本の音楽業界にとって、アジア進出は喫緊の課題。その先兵としてフジオカには今後、ミュージシャンとして頑張ってもらいたいんじゃないでしょうか」
アジアで活躍するフジオカの個性を活かしつつ、商売としても成功させるためには、ミュージシャンに軸足を移すのがベストということだろうか。朝ドラの「あさが来た」でNHKからの受けもいいフジオカとあって、今年末の紅白歌合戦にミュージシャンとして出演する可能性もありそうだ。
(金田麻有)