3月30日、フィギュアスケート世界選手権2016がいよいよ開幕する。昨年のこの大会では優勝をハビエル・フェルナンデス選手に譲り、涙ぐんでしまったほど負けず嫌いの羽生結弦選手は、今回の優勝へのこだわりは特に強いという。
「同じオーサーコーチの門下生である両選手ですが、練習拠点とするカナダ・トロントの『クリケットクラブ』では、所属選手の勝利の戦績をプレートにして壁に掲げてあります。羽生選手は、世界選手権のところに、『2014 羽生結弦』『2015 ハビエル・フェルナンデス』と並んでいて、自分の名前が続いていないことが悔しくてたまらないんです。インタビューでも『それを見るたびに本当に悔しくて、ナメんなよ! 次、絶対獲ってやるからな!』と臥薪嘗胆(がしんしょうたん)の思いを語っていました」(スポーツ紙記者)
練習熱心な羽生選手が練習場の壁を見るたびに、そんな思いをかきたてられていたとすれば、ますます練習に磨きがかかったことだろう。羽生選手を世界歴代最高得点に導いた要因の1つは、そのプレートなのかもしれない。
(芝公子)