まさかの回収騒ぎにまで発展してしまった「アベノマスク」。今後再送されるとしても、もうそっちのマスクに期待している国民は少ないのでは?
一方で「今日はどんな柄なんだろ?」と手作りマスクの宣伝隊長と呼べそうなのが、東京都の小池百合子知事。会見のたびにオリジナルの手作りマスクで登場。「あっ、今日はベージュだ」「可愛いデザインだね」と裁縫好き女子がマメにチェックしていることは、きっと本人も気づいているはず。
そんな政治家たちの間でも悲喜こもごものマスク問題。税金の無駄遣いまっしぐらのアベノマスクも当初は「洗って何度も使えるから」という理由で政府が採用していたし、百合子マスクも使用後は毎回洗濯されているはず。世の主婦たちも市販のガーゼマスクやお手製マスクを洗って繰り返し使用しているのが実情。
でも、何度も洗えば自然と毛羽立ってしまうのがガーゼマスクの宿命。気にしない人もいるけれど、「着けててモゾモゾする」と嫌がるお子さんも。そして、洗ったマスクを繰り返し使用することで、問題を抱えている女性もいるという。
「これほど連日マスクを着ける生活は、花粉症の人以外ではなかったと思います。でも、コロナ問題は花粉症と違って終わりが見えない。徐々に気温も上がる季節になりますし、汗もかくようになります。そんな時に何度も洗って連続使用するガーゼマスクの毛羽立ちのせいで、人によってはかゆみを感じたり、お肌の弱い女性だと湿疹ができたり肌荒れになる可能性もあります。それを我慢しようとすると肌トラブルが悪化するだけでなく、自然とマスクを外しがちになりますから、気をつけたいですね」
と言うのは、マスク作りを教えていたミシンアドバイザー。そこで、おすすめしたいのがワンランク上の手作りマスクだという。
「ガーゼの毛羽立ちを避けたいという人には、綿のニット生地でマスクを作ることをおすすめしています。生地に詳しくない人にわかりやすくいえば、綿のTシャツ生地です。これだとガーゼに比べて格段に肌が傷つきにくい。洗濯にも強いですし劣化しにくく、お肌の弱い人にはピッタリです」
この手作りマスクが“ワンランク上”なのは理由があるという。
「ニット用の生地は伸びやすい素材なので、縫うのに少し技術を要します。裁縫慣れしている人なら大丈夫だと思いますが、マスクのためにミシンを買ったというような初心者ママだと、少々苦戦するかもしれません。でも、それをきっかけに裁縫が面白くなったという声も多く聞きます。つまり裁縫の技術もワンランク上がるということ。ニット素材を使用する際は、針と糸もニット用を使うのがベターです。お店で“レジロン”という伸縮性のある糸を探してみてください」(前出・ミシンアドバイザー)
ちなみにニット生地は、以前本サイトで紹介した“ロータリーカッター”を使って裁断するのがいちばんラクとのこと。いまこそ小池知事に負けないおしゃれマスク作りを、少しでも前向きに楽しみたいかも!
(藤田まさこ)