俳優・長谷川博己が主演する大河ドラマ「麒麟がくる」(NHK)の第15話が4月26日に放送され、平均世帯視聴率14.9%。俳優・本木雅弘演じる、斎藤道三の鬼気迫る演技に注目が集まっている。
「今回は、本木演じる斎藤道三が仏門に入り、家督相続した高政(伊藤英明)が守護代となるも、高政は道三の次男・孫四郎(長谷川純)、三男・喜平次(犬飼直紀)を騙し討ち。これに対して『家督を譲った褒美がこれか』と烈火のごとく怒り、顔を血に染め絶叫する迫真の演技に『道三の本木雅弘さんの演技。画面に引きずり込まれそう』『もっくんいいや、本木雅弘さんの演技!ますます目が離せません!』といった賛辞や、中にはすっかり主役の座を奪われた長谷川演じる光秀に対して『主人公誰だっけ?の明智さん。こっから頑張って』といった声も上がっています」(テレビ誌ライター)
このシーンについて、演出担当の一色隆司氏は「ダークサイドに踏み入ってしまった高政により、どん底まで落とされもがき苦しんでいく道三。本木さんと何度も話し合いながら作り上げたシーンです」と話すなど、自信の程が伺える。
シブガキ隊が1988年に解散後、本木は俳優に転向。トレンディドラマ「抱きしめたい!」(フジテレビ系)などヒットドラマにも恵まれ、映画「シコふんじゃった。」がヒットした後、1998年には大河ドラマ「徳川慶喜」(NHK)に主演。2008年には映画「おくりびと」で、アカデミー賞外国映画賞を受賞するなど今や国民的俳優の一人。それがなぜ、ダークヒーローでもある戦国時代の梟雄・斎藤道三役を引き受けたのか。
「本木は、今年3月28日に放送されたドキュメンタリー番組『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK)に出演。人生初の密着取材を受けた理由について『長い間、役者として踏み迷っている感覚が抜けない。あえて嫌なことをすれば、次に進むための“真実”が見つかるかもしれない』とコメント。意外にも俳優として迷いがあると告白しています。今回の斎藤道三役は、本木にとって大きな挑戦ではないでしょうか」(前出・テレビ誌ライター)
いよいよ道三の最後となる長良川の戦いも近い。運命に翻弄され、時代に立ち向かった道三の最期を本木はどう演じてくれるのだろうか。
(窪田史朗)