外出自粛による室内生活が続き、便秘に悩まされていませんか? 30年にわたって4万人の腸を診てきた腸のスペシャリスト、松生クリニック院長の松生恒夫(まついけつねお)さんは、「巣ごもり生活による活動量の低下や食事摂取量の減少、ストレスの増大で便秘を起こしやすい」と指摘します。
不要不急の外出を控えて身体活動量が低下すると、腸の動きも鈍くなり、腸内環境が乱れやすくなるのだそうです。また、手間のかからない同じメニューを続けて食べることが増えることも、栄養バランスが乱れたり食物繊維の摂取量が減少したりして、便秘に発展しやすいのだとか。さらに、普段とは異なる生活のストレスによる自律神経の乱れも、腸内環境の悪化の原因となるそうです。
では、巣ごもり生活を続けながらも、腸内環境を整えて便通をよくする方法はあるのでしょうか。前出の松生さんは、「海外の研究では、健常者にキウイフルーツ2個を1日2回(計4個/日)食べさせたところ、排便頻度、硬さの柔らかい便が増加しています」と語ります。実際、クリニックに通う患者さんに「朝食時に他の食べ物を減らし、3個のキウイフルーツを摂取する」方法をオススメしたところ、硬かった便が通常便になった例があるそうです。
また、キウイフルーツには食物繊維が豊富に含まれ、主要17種類の栄養素がどれだけ含まれているかを比較した栄養素充足率スコアでは、いちごやバナナ、りんご、みかんなどの身近な果物のなかでトップクラスなのだそう。他に、キウイフルーツには腸内で発酵して腸や免疫に働きかける成分が産生される「発酵性食物繊維」が含まれているため、腸内環境の活性化や免疫の向上、便秘の解消などにも役立つそうです。
食事の栄養価を高め、腸内環境を整えてくれるキウイフルーツ。巣ごもり生活における便秘解消のお供として、ぜひ摂取してはいかがでしょうか。
(美容・健康ライター Nao Kiyota)