「#検察庁法改正案に抗議します」──SNS上で、俳優の井浦新、西郷輝彦、小泉今日子、浅野忠信、きゃりーぱみゅぱみゅら、多くの芸能人がツイッターで抗議の声を上げた。こうした世論を受けて、政府は同法案の今国会での成立を断念したが、日本俳優連合の理事長でもある西田敏行が5月19日発売の「女性自身」で語った“怒り”が注目を集めている。
西田は3月5日に、内閣府と厚生労働省に収入が激減した俳優たちへの支援を求める要望書を、日俳連を代表して提出している。しかし「政府に要求したけど、歯牙にもかけない感じだしね…。残念ながら、われわれ表現者はあまり優遇されていないので」ともコメントしている。
番組やスポンサーへの影響を考えて、政治的な発言を控えることの多い芸能人がこぞって声をあげたことに、賛同する意見が集まる一方で、「芸能人が政治の話をするな」「本当に理解して抗議しているのか」など、批判的な意見もあがった。
そのような声に対し5月17日放送の「ワイドナショー」(フジテレビ系)に出演した歌手で俳優の泉谷しげるは「納税者が、政治がおかしいって言うのは当たり前」と訴えた。
「安倍政権下では、森友問題をはじめ“桜を見る会”の私物化など国民の不信が噴出していた。そこにきて今回の、新型コロナウイルスへの対応のまずさ、その間隙を縫ったような今回の検察庁法改正案に不満が爆発しただけのこと。芸能人であれ誰であれ、泉谷の言う通り納税者が物言う権利は十分にありますよ」(芸能ジャーナリスト)
普段は温厚なイメージの西田を突き動かすほど、芸能界の中にも怒りが蓄積しているということなのだろう。