俳優の中尾彬が5月26日放送の「グッド!モーニング」(テレビ朝日系)に出演。23日に他界したプロレスラーの木村花さんについて、番組で起用していたフジテレビが守るべきだったと主張している。
木村さんは昨年よりフジテレビの恋愛リアリティ番組「テラスハウス」に出演していたが、番組内での言動が原因で誹謗中傷のターゲットとなり、100件近い暴言が連日のように木村さんのアカウントに浴びせられていたとも報じられている。
中尾は、リアリティーショーを謳う「テラスハウス」に台本の存在はないだろうとしつつも、「面白い場面ばかり編集しているため、以前からSNS上で誹謗中傷が書き込まれていると聞いている」とコメント。続けて「都合の良いところだけ切り取って、なぜ(木村さんを)フォローしなかったのか。テレビ局が守ってやらなきゃいけなかった。同じ演者として私は怒っている」と憤り、番組を盛り上げるための編集をするならば、ヒール役に映った木村さんへの事後ケアも行うべきだったと語っている。
「今回の木村さんの一件によって、テラスハウスという番組自体の問題が浮上したのには、2つほど原因があるでしょう。1つは、各クールで誰かしらのヒール役が生まれるような半ば意図的な編集があったのではないかとの疑念があること。そしてもう1つは、そうした番組に起用されているメンバーの中には、タレントほどにバッシングへの耐性を持たない一般人に近いメンバーも多かったという点です。芸能人の中には“炎上キャラ”を巧みに活用して仕事に生かすようなメンタルを持つタレントも存在し、賛否両論を招く言動がプラスに働くケースもあります。しかし、テラハのメンバーは表舞台に立つことにあまり慣れていない大学生やミュージシャン、モデル、イラストレーターといった面々。こうした若者らを毎週1000万人規模で視聴される人気番組で起用し、ヒール役が生まれやすくなるような土壌があったのだとすれば、その後のケアも十分に施すべきだったという中尾彬の意見に頷かざるをえません」(テレビ誌ライター)
同じ演者という立場から怒りを表明した中尾の意見には共感の声が多く「本当にそうだと思います。22歳ってまだ半分子供ですよ?なんで大人が守ってやらなかったんですか?」「テレビドラマの悪役の俳優さんですら、嫌いになる人だって少なからずいるんだから」「“この番組はフィクションです”のテロップさえ入れておけば何とか防げたのかもしれない」などと様々な見解が集まっている。
中尾の指摘する「面白い場面ばかりの編集」もまた、こうしたリアリティーショーを放送する際には十分にその影響を考慮していく必要がありそうだ。
(木村慎吾)