女優の柴咲コウが5月27日、自身のツイッターを更新、以前から発信していた種苗法改正案について改めて言及し、「事実とは異なる投稿、捏造、誹謗中傷、脅迫行為、ミスリードしさらなる事実誤認した記事の作成元に関しては法的措置も検討しています」と訴えた。この投稿は28日正午の時点で、1万5000万回以上リツイートされ、6万件を超える“いいね”が押されている。
「柴咲は文章の載った2枚の画像を掲載し、《意見を言うことは、誰にも平等に与えられた権利です。賛成、反対だけでなく、その間にある声も聞きながらベストを探っていく。その時間が必要だと思うのです》《伝統野菜を作っている農家さん、家族でこだわりを持って営んでいる農家さんが、未来に笑顔で仕事ができるように祈っています》と訴え、続けて《私は完璧な人間ではないので誤字脱字ミスも起こします。適切でないものは今回のことに限らず気づいた段階で削除し言い直したり更新しています》《様々な人が健全にオープンに物事を語り合える高尚な社会をこれからも期待します》と、健全な議論が尽くされることの重要性を訴えました」(スポーツ紙記者)
事の発端は、柴咲による4月30日の投稿。「新型コロナの水面下で、“種苗法”改正が行われようとしています。自家採取禁止。このままでは日本の農家さんが窮地に立たされてしまいます。これは、他人事ではありません。自分たちの食卓に直結することです」と種苗法改正への懸念を記した。
「30日の柴咲の投稿は新聞でも取り上げられ、ネット上でも種苗法改正案についての議論が高まりました。その後、このツイートは削除されていますが、5月20日になって自民党の森山裕国対委員長が、今国会での改正を見送る方針であることを公表。種苗法の改正については、自民党参議院議員の小野田紀美氏が《今回の種苗法改正。「外国企業による農業支配」とか「日本の農業を壊す」とか一部で言われているようですが、全くの誤解》《【外国にパクられ流出している日本の農産物を守る】ために現行法の穴を塞ぐ改正です》とツイートを投稿、一部生産農家からは『新品種を作った人の権利を守るのは当然。日本で作出された果物の海賊版が海外で勝手に栽培、販売される現状を正してほしい』といった声もあがっていましたが、発信力の差が出たのか、毎日新聞には20日“『種苗法改正案』今国会成立を断念へ 柴咲コウさんの懸念のツイートで慎重論拡大”と報じています」(スポーツ紙記者)
今国会での法案成立は見送られることとなったが、まだ盛んに議論が交わされている場があるという。
「27日の投稿の前に、柴咲はユーチューブチャンネルの動画を更新しました。発酵食品作りシリーズの第2弾として、味噌作りを紹介しています。柴咲が取り組む“丁寧な暮らし”を紹介するもので、普段であれば、ファンからの絶賛や共感のコメントで埋めつくされるのですが、現在は、種苗法改正にまつわる、賛成、反対さまざまな人たちからかなり過激な言葉も書き込まれる事態となっています」(前出・スポーツ紙記者)
自身が立ち上げた会社で食品のプロデュースも行っている柴咲。食や農業についての関心の高さからの発信が、自らの丁寧な暮らしを脅かすようなことにならなければよいのだが。
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