窪田正孝主演の朝ドラ「エール」(NHK)の第12週はいずれもスピンオフ企画。6月18日・19日は、世界的な歌姫・双浦環(柴咲コウ)がパリ留学中の「環のパリの物語 前編・後編」が放送され、ネット民からは環の恋人・嗣人役の金子ノブアキの演技に絶賛の声が殺到している。
「オペラ歌手を目指す環がパリに留学した春、ホームパーティに招待されて出会ったのが新進気鋭の画家・今村嗣人(金子)。世界で活躍する芸術家を目指す2人は急速に惹かれあい、ともに暮らすようになります。ベッドで眠る環に『王女様、朝食の用意ができました』とささやく嗣人に対して『こちらへ持って参れ』とジョークで応じる環。そんな彼女をくすぐる嗣人。2人が仲良くベッドで朝食を食べるシーンにも『朝ドラ感ない。でもすごく素敵』『たった2日間だけの放送もったいない』といったキュンキュンコメントが殺到。やがてオペラ歌手として成功を収める環を素直に喜べず、嫉妬の気持ちを激しくぶつけてしまう嗣人を演じた金子にも『映画みたいで素敵だった』『映画を観終わったような満足感。金子ノブアキさん、すげぇ』といった称賛の声が続々と寄せられています」(テレビ誌ライター)
金子はミュージシャンとして活躍する傍ら、ドラマ「金田一少年の事件簿」(日本テレビ系)やドラマ「木曜の怪談」(フジテレビ系)などで子役としても活躍。去年は映画「Diner」や今年の大河ドラマ「麒麟がくる」(NHK)にも出演するなど、演技力は折り紙つき。
今回の嗣人役を金子にオファーした制作統括の土屋勝裕氏は「前衛的なものを生み出す荒々しいオーラがあって、どこか精神的に屈折しているところのある嗣人をうまく表現してくれる」と、起用した理由を説明。金子自身も嗣人のことを「光と影の間に揺れる今村嗣人」と表現しているが、実はこの名演技には金子自身の思いも込められているという。
「実は去年、金子が参加するカリスマ的な人気を誇るロックバンド『RIZE』のギター・ボーカルのJESSEと金子の実弟でもあるベースのKenKenが大麻所持で逮捕。その際『僕自身未だ混乱していますが、バンドメンバーとして更生を願い、2人の帰りを待ちたいと思います』と謝罪。金子自身の揺れる思い、屈折した心理も役柄に込められているのではないでしょうか」(音楽関係者)
「麒麟がくる」では、やがて織田信長(染谷将太)に見捨てられる武将・佐久間信盛役を演じる金子。ここでも名演技が拝めそうだ。
(窪田史朗)